スコトーマと抽象度について

スコトーマとは盲点であり、本人の五感には届かない情報です。

抽象度とは、英語のlevel of abstractionを日本語に訳した際に苫米地博士が作り上げた造語です。

抽象の反対は具体であり、抽象的の反対が具体的。

抽象思考とは物事の関連性のレイヤーを高い視点から眺める思考で、俯瞰とも言えます。

このスコトーマと抽象度の関係は強く、
抽象度の違いによってスコトーマも変化することがよくあります。

例えば、2次元の世界では3次元方向がスコトーマ(盲点)になるし、
3次元の世界では4次元がスコトーマになる。

2次元の蟻の視点では人間の行動を予想できませんが、
3次元の犬の視点になると飼い主の行動を予想して甘えたり、おねだりしたりできます。

この抽象度を上げることでより多くの情報にリーチできるようになり、
それだけチャンスも増えるということ。

では、抽象度を上げるにはどうすればいいのか?

私たちは抽象度を下げることは簡単にできますが、
上げることが苦手、といいいますか上げることをしないんです。

抽象度を上げるということはより情報空間に近づくことでもあるので、
物理的な欲求から遠ざかることでもあるからです。

しかし、私たちが目指す現状の外のゴールは、大昔の寝る、食う、遊ぶのような
抽象度の低いものと違い、より情報空間における成功を意味するようになりました。

ですが、昔からの本能を変えることは簡単ではなく、
放っておくと私たち”人間”は低い抽象世界の中で確実に生き抜くことを優先してしまんです。

では、抽象度を上げて、スコトーマ(盲点)を外して、
今まで気が付けなかった可能性を5感を通して感じるにはどうすればいいのか?

まずは、現状の外にゴールを設定することです。

抽象度を上げるには「抽象度を上げる理由」が必要です。

それには現状の外に絶対に達成したいゴールを設定して、
現状の抽象度に揺さぶりを与えることです。

例えば、あなたが年収300万円だとします。

ある日あなたの子供が海外の組織に誘拐されて3週間後に1億円を用意しなければ
100%危害を与える、となったらどうしますか?

しかも警察からは「犯人捜査は難しい」と。

ただし3週間後に1億円を用意できたら100%安全に帰す。

年収300万円のあなたには1億円の貯蓄はありません。

するとおそらく、あなたの脳はこれまでと全く違う次元で動きはじめるでしょう。

これまでのように寝て、食べて、テレビをみて、仕事に行って、
疲れて帰ってくる生活は間違いなく捨てるはず。

今すぐ仕事を辞め、あらゆる方面に出向き、これまでにしたことがない行動をし、
もしかしたら悪の手を借りることも考えるかもしれません。

これまで気に留めることが無かった海外の犯罪に関する情報や
法律、弁護士、外務省にも連絡をして全力で子供を助けるでしょう。

そう、子供が誘拐されて助けるという思い切り現状の外のゴールが生まれた瞬間、
あなたのマインドはこれまでにない方法を無意識に探しはじめるように動きます。

と同時にスコトーマ(盲点)が外れて今まで見えていなかったものが見えてきます。

現状の外のゴールを達成するには、今までの抽象度では問題解決は不可能なんです。

今回は誘拐という極端な例えでしたが、考え方は同じ。

誰が止めようとも絶対に達成したい現状の外のゴールを設定することで、現実が変わるということ。

どう変わるのかといえば、「ゴールを達成するための日常」に変わるということです。

言い方を変えると、「やりたいことだけに囲まれた日常」に変わるということです。

コメント