セルフトークについて | 中茎一彦 苫米地式コーチング認定コーチ補

セルフトークとは

セルフ(自己)トーク(会話)とは自己との会話のこと。
(ある研究では、私たちは1日に平均4万~5万回のセルフトークをしているそうです)

自分との会話なので、対話という方がしっくりくるので「自己対話」と覚えておきましょう。

その内容は、自分自身に語りかける言葉すべて。

・声に出さない言葉
・声に出す言葉
・自分に話す言葉
・相手に話す言葉
・相手が話す言葉

コーチングではこれら全てが、セルフトーク(自己対話)になります。

「え?”相手が話す言葉”もセルフトークになるの?」と思ったあなた、鋭いです。

そうですよね、最初に説明した様にセルフトークは自己対話のことなので、相手が話す言葉とは無関係に思いますよね。

でも、コーチングでは相手が話す言葉も全てセルフトークと捉えます。

さらに言うと、無意識にしている口癖や脳のなかで語った言葉もセルフトークです。

理由は、自分自身から発する言葉だろうが相手の言葉だろうが、私たちのブリーフシステムに影響を与えるという意味で同じだからです。

ブリーフシステムとは、ブリーフ(信念)のシステムと言う意味で「私は○○な人間である」という自己イメージのこと。

そのブリーフシステムを書き換える力があるのがセルフトーク。

なぜ、ブリーフシステムを書き換えるほどの力があるのか?

それは、セルフトークによってワーズ・ピクチャー・エモーションが想起されてブリーフシステムに刻まれるから。

・ワーズ(言葉)
・ピクチャー(絵/イメージ)
・エモーション(感情)

この3つを臨場感高く感じた自己イメージに人は導かれます。

そして、セルフトークには必ずワーズ・ピクチャー・エモーションが無意識に介入してきます。

つまり、セルフトークを正しくコントロールすることで、理想のブリーフシステム(自己イメージ)が作られるということです。

逆にセルフコントロールに無関心であれば、誰かにコントロールされた(洗脳された)自己イメージのまま生きていくことになります。

エクストラマインド:
セルフトークによってセルフイメージ(自己イメージ)が決まり、コンフォートゾーンが決まり、エフィカシーのレベルが決まる。そして、パフォーマンスのレベルが変わる。


セルフトークの注意点

ネガティブなセルフトークをしない

人間は大昔から、危険を回避するためにネガティブな出来事を記憶として残しておく性質があります。

特に強く失敗したことや情動を伴ったネガティブな経験は強く記憶に残されています。

”リスク回避”自体は人間の本能なので良い悪いはありませんが、問題なのはそのネガティブな感情がセルフトークという形で現れてしまうこと。

「でも、ネガティブな感情があるから、リスク回避ができるのでは?」

もちろん、その通りです。

例えば横断歩道を渡る時には”急に車が飛び出してぶつかるかも”と、ある種のネガティブを事前に想定することで安全が保たれてます。

これは生きるために必要なです。


コーチングでいうネガティブなセルフトークとは、謂(いわ)れなきネガティブトークのこと。

簡単に言うと、”過去の失敗経験” や “他人から言われたこと”によるネガティブトーク。

「過去に失敗したからまた失敗する」
「友達から才能がないと言われた」など。

コーチングでは未来のゴールに向かうのに過去は一切関係ないというマインドが基本中の基本。

とにかく過去は全く、1ミリたりとも関係ないんです。

過去に1,000回失敗してようと、友達全員に裏切らていようと未来のゴールには1ミクロンたりとも無関係。

1,001回目で成功するかもしれないし、明日、親友となる人と出会うかもしれません。

未来は過去と一切無関係なのに、過去のネガティブトークで未来の可能性を閉ざすのは非常にもったいない。


他人からのネガティブ指摘を受け入れない

他人からのネガティブな指摘は絶対に受け入れてはいけません。

とは言うものの実際の私たちは、子供のころからたくさん受け入れてきてしまいました。

それは、親や親戚、友達や先生、上司や同僚からの言葉。

「どうせ失敗するからやめなさい」
「あなたには無理よ」
「ほら失敗したでしょ」etc…
(コーチングでは、気持ちを引き下げる人をドリームキラーと言って近づかない様にします)

これらの言葉を素直に受け入れてしまった結果、自己イメージが固定され、何かを始める時に無意識にネガティブなセルフトークが生まれるようになってしまいました。

忘れてはいけないのは、あなたのゴール達成において過去の出来事は一切関係ないということ。

過去に言われたことは未来に一切関係ありませんし、他人があなたのことを100%理解して言った言葉とも思えません。

では今後、他人からネガティブなことを言われたらどうするか?

絶対に受け入れないでください。

相手の人格を否定してはいけませんが、発せられた言葉は完全に否定してください。

なぜなら、間違っているからです。

現状の外のゴールに向かう私達にとって、過去の出来事に対する指摘はなにも意味を持ちません。


他人のネガティブトークに影響されない

他人との会話にも影響されます。

特に身近な人が発するネガティブトークには要注意です。

先ほど、話した通り私たちの脳は「リスク回避」するためにネガティブな情報は強く記憶に残る性質があります。

これは他人からの言葉も同じ。

例えば、あなたの友人が「アメリカに旅行に行ったけど、アメリカ人って乱暴な人が多かった」とあなたに言ったとします。

それを聞いたあなたは「そっか、アメリカ人は乱暴者なんだ、気をつけよう」と情動を伴って記憶に残ってしまいますよね。

すると、あなたが未来に旅行を考えた時に「アメリカは乱暴者ばかりだから行きたくない」とネガティブトークのきっかけとなってしまうんです。

私にはアメリカ人の友人が大勢いますが、みんな良い人ばかりです。

でも、他人のネガティブトークに影響された人にとっては(アメリカ人=乱暴者)と記憶が固定してしまう。


以上のことから、他人からの悩み相談を得意とするタイプの人は、特に注意してくださいね。

「でも、他人の言葉を気にしながら人付き合いなんてできないよ」

急に今までの人付き合いを変えるのは難しいと思いますので、まずは、”他人のネガティブトークは私とは関係ない”と知ることだけでも十分に効果はあります。

さらに、もし可能であれば情報空間にゴミ箱を作り、ネガティブな感情が生まれたらすぐに捨てるといいですよ。


ゴール達成のためのセルフトークのポイント

では、あなたが望む未来のゴールを達成していくためには、どんなセルフトークが望ましいのか?

今回は3つのポイントを紹介します。

1:未来側のセルフトーク
2:ネガティブがでたらゴミ箱へ
3:ネガティブが続く場合はゴールの見直し


1:未来側のセルフトーク

普段からポジティブなセルフトークを心がけるのは当然。

それ以外にも未来のゴールを達成している自分のコンフォートゾーンにいるときに言うセルフトークを意識的に使うのです。

すると、自己イメージが高まり気づかないうちにゴールに向けて無意識で行動していた、なんてことがよく起こります。

理由は簡単。

ゴールを達成した時のセルフトークによって、あなたのコンフォートゾーンはゴール側に移行します。

すると、現状との間に居心地の悪さを感じて、脳は無意識にゴールが達成する方法を探し出します。


2:ネガティブがでたらゴミ箱へ

もしネガティブトークが出た時は放置せずに意識に上げること。

意識に上げて、情報空間の仮想のゴミ箱に捨てて、ポジティブトークをします。

手順としては、ネガティブトーク⇒ゴミ箱に捨てる⇒ポジティブトーク。

パソコンのゴミ箱をイメージするといいですよ。

また、多くの人がやりがちなことが、失敗した時の自分へのダメ出しです。

何かで失敗した時に「あ〜やっぱり失敗した」とか「どうせ自分には無理だった」など、ついつい言いがち。

その気持ちよく分かります。

でも、そこはしっかりと意識に上げてゴミ箱に捨てましょう、応援してますよ。

ゴミ箱に捨てたら「私らしくなかった」「次こそは必ずできる」という言葉を使いましょう。
自分の能力を疑う言葉は禁句。


3:ネガティブが続く場合はゴールの見直し

正しいゴール設定ができていれば、日々の行動は全てWant to(〜したい)になってきます。

それは当然で、ゴール自体がワクワクして心の底から達成したいことであれば、ゴールに向かう過程もWant to(〜したい)になります。

Want to(〜したい)なことをしていれば、ネガティブトークをする暇なんてありませんよね。

でも、もし日常でネガティブトークが続いてしまう場合、そもそもゴール設定が間違っている可能性があります。

『心の底から達成したい現状の外のゴール』になっているか確認してみましょう。

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