エフィカシーについて | 中茎一彦 苫米地式コーチング認定コーチ補

エフィカシーとは?

エフィカシー(Efficacy)とは日本語訳で「自己効力感」や「自尊心」などと訳されますが、何かボンヤリしていて理解しにくいですよね。

コーチングでエフィカシーとは『ゴール達成における自己能力の自己評価』と定義しています。

言い方を変えると「私にはゴールを達成できる能力が備わっている」という自己評価の高さのことです。

重要なことは自己能力の自己評価というところ。
他人からの評価は一切関係ないんです。

一切です。

1ミリたりとも他人からの評価とは無関係です。

逆に言えば、万が一、他人からネガティブな評価をされてもエフィカシーを下げたりしてはいけません。

その防御策としてコーチングでは「ゴールは誰にも言わない」というルールがあります。

ここでは、エフィカシーとは『ゴール達成における自己能力の自己評価』と覚えておいてください。


エフィカシーが大切な理由

次になぜエフィカシーを高くしておく必要があるのかを解説します。


1:ゴールの臨場感が高まる

ゴールの臨場感を高めることは、ゴール達成には必須です。

後ほど説明しますが、ゴールを達成するには現在のゲシュタルトを壊してゴール側に新しいゲシュタルトを構築する必要があります。

ゲシュタルト”Gestalt”とは、「一つの人間性のまとまりを構築する部分情報の集まり」のこと。

あなたという人物を表現してる情報のまとまりのことです。

そして脳は一度に複数のゲシュタルトを維持できず、臨場感が高い方のゲシュタルとを選択します。

ゴールを達成するには、現状ではなくゴール側にゲシュタルを構築する必要があるんです。

ここで重要になるのがエフィカシーです。

高いエフィカシーによってゴール達成に必要な情報を積極的に収集し、臨場感を高めることでゴール側にゲシュタルトを構築できるのです。

とりあえずここでは難しく考えずに、「エフィカシーが高いとゴールの臨場感も高まる」と覚えておきましょう。


2:壁を跳ね除ける

ゴールに向かう過程で壁は必ず現れます。

物事がうまく進まなかったり、急な方向転換を迫られたり、挫折することもあるかもれません。

こんな時、エフィカシーが低い人は自分自身の可能性を信じ切ることができないため、諦める・立ち止まる・責任を回避する、などして壁の前で塞ぎ込んでしまいます。

エフィカシーが高い人は違います。

【自己能力の自己評価】が高いので、壁を前にしても「私には壁を乗り越えられる能力がある」と確信してます。

何度も言いますが【自己能力の自己評価】なので、他人の応援すら必要としません。


3:ドリームキラーに負けないようになる

ドリームキラーとは、あなたのゴールを引き下げだり、諦めさせたりする人達のことです。

例えば、家族や友達、そして先生の中にドリームキラーは潜んでいます。
※ドリームキラーになる人=(イコール)悪人ではありません

あなたも経験したことありませんか?

自分のゴールについて話している時に「そんなの無理だよ」「どうせ出来ないよ」「まだ早いよ」などの言葉で、あなたを現状維持に引き留めようとされたこと。

実は、彼らは必ずしも悪気があって言ってるのではなく、あなたのためを想って言ってるのです(だから厄介なんです)。

特にあなたにとって身近な人や大切な人ほどドリームキラーになりやすいのが特徴です。

この様な時にも高いエフィカシーが重要。

【自己能力の自己評価】が高ければドリームキラーの言葉も跳ね除けてゴールに突き進めます。

以上のことを踏まえて、コーチングでは『ゴールは誰にも言わない』のが鉄則です。

もちろん、コーチングを学んだプロのコーチであれば遠慮なくゴールを共有してください。


4:他人を巻き込める

エフィカシー(ゴール達成における自己能力の自己評価)が高い人の周りには自然と人が集まります。

なぜなら、エフィカシーが高い人は、自信と行動力があり、楽観的で、優しく、魅力的で、自分と他人を信じることができます。

あなたも思い当たる人物はいませんか?

例えば、スポーツのトッププレイヤー、有名起業家、世界の偉人などは、高いエフィカシーで多くの人に影響を与えていると言えるでしょう。

ちなみに、高いエフィカシー同士が集合することをコレクティブエフィカシーと言います。
私が目指すゴールの一つが世界中でコレクティブエフィカシーを築き上げることです。


高いエフィカシーのために


1:Yes I’m good!

日本人は他人から褒められ得た時に謙遜するのが当たり前になっています。

「さすがですね!」 ⇒ 「誰でもできますよ」

「すごーい!」 ⇒ 「たまたまです」

「ステキですね!」 ⇒ 「そんなことないです」

謙遜する文化自体は否定しませんが、エフィカシーを高めるという点ではマイナスに働いてしまいます。

コーチングの創始者ルー・タイスは、褒めたれたら「ありがとう」と感謝してから”Yes I’m good”と心で呟くことを勧めてます。

日本語に訳すと「私はすごい」「私らしい」といった感じです。

小さな成功でも”Yes I’m good”です。

あなたも今後は褒められたら謙遜するのではなく、感謝を相手に伝え、心の中でも”Yes I’m good”と唱えてエフィカシーを高めましょう。


2:他人の言葉に影響されない

先ほどのドリームキラーの説明でも話しましたが、他人の言葉に影響されないことです。
特にドリームキラーは要注意です。

今のうちに確実に知っておいて下さい。

あなたが本気で現状の外のゴールを追いかけ始めると、100%ドリームキラーが現れます。

なぜなら、周りの人(友人や家族etc..)にとっては現状が居心地がいいので、変化するあなたを引き下げに動くからです。

例えば、昔からの友人に「音楽家の夢を叶えるために海外に留学する」と言ったら「難しいんじゃない」「考え直したほうがいいよ」と、あなたがゴールに向かうことを食い止めにかかるでしょう。

友人は親切心から言ってるつもりですが、本心ではこれまでのあなたとの関係が変わってしまうことが居心地が悪いのです。

そんな友人の言葉を聞いていては、エフィカシー(自己能力の自己評価)は高まりません。

なので、ゴールは絶対に他人には言わないでください。家族にも親友にもです。

唯一言っていいのは、コーチだけです。コーチは一緒にゴールを探し、エフィカシーを上げるのが専門ですから。

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